研究課題/領域番号 |
11130205
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
渡邊 辰也 茨城大学, 理学部, 助教授 (10302324)
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研究分担者 |
中川 尚子 茨城大学, 理学部, 助手 (60311586)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 熱力学 / 時系列データ解析 / 自己回帰移動平均モデル / ARMAXモデル |
研究概要 |
研究協力者である茨城大学理学部(6月〜11月はアメリカ合州国テキサス大学在)の長谷川博氏と共同で、時系列データ解析からの熱力学理論の研究をとおして統計法則発見を試みた。既存の完成されている熱力学では、ある平衡状態から別の平衡状態に達する変化について熱力学不等式が与えられ、準静的変化の極限でこれが等式になる。一方、生物系、経済系などの非熱力学系においては非平衡定常状態間の遷移について調べることが必要となる。この難しいケースに対して近年発展させられた関本・佐々の理論を用いて、ポテンシャルの概念を導入し、ポテンシャル量の保存、エントロピー増大などの統計法則を見出すことを目的とした。 具体的には、試験用原子炉からの中性子雑音の観測データを用いて、システム同定をおこなった。制御棒をある位置から別の位置へ動かす操作に対応してある定常状態から別の定常状態へ変化する過程の時系列データである。このデータに対して自己回帰移動平均(ARMA)によるモデルを作り、その後、関本・佐々の理論を拡張してポテンシャルを定義した。これより、制御棒を有限速度で動かした非定常状態について制限を加えることに成功した。 現在、揺らぎ循環のある場合について解析中である。
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