研究概要 |
我々は現在までに,既存仮説中に同時に真になりやすい仮設間の関係(正の依存)を見い出し,この依存関係にある仮設(既知原因)群の共通原因として新仮説を発見するシステムを構築している. 本年度はこのシステムを基礎に据えた次の2つのシステムを構築してその有効性を確認した. 1.日本にある各活断層とその自信履歴を時系列データの入力とし,同時期に震源となって地震を起こしやすい断層間の関係から,将来危険と予測される断層を発見し出力するシステムを構築した.また,本年度は特に日本全域のデータに対して本システムを適用した結果,過去の大地震をその地震が起こるまでのデータからほぼすべて予測することができていた.加えて,今後危険と予想される断層も得られているが,これについては今後の日本列島の動向が注目される. 2.検索を行うユーザのために検索に有効な単語を提供して検索を支援するシステムを構築した.この検索支援システムにおいては,人間が検索のために入力した単語のうちで,実際のWebページ内で同時に用いられやすい正の依存関係にある単語に着目することで,多くのWebページ作成者である大衆の興味に一致するキーワードをユーザに提供している.ユーザは提供されるキーワードを用いることで,従来よりも早く検索を終了させることができ,積極的な関連情報の取得にも役立てられることを確認した.
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