研究概要 |
本年度は,昨年度に開発したWWW情報構造視覚化ツールWIAS(WWW Information Access System)に検索機能を加えることで,ユーザの所望する情報が発見しやすい構造に視覚化できること目的とした.具体的には,検索結果をノードの高さで反映し,キーワードを含むテキストが残るようにフィルタリングを行えるように実装した.また,マウスドラッグによるスムーズな焦点移動を可能にして情報構造の閲覧を更に容易にした. 評価実験では,比較的大きなWebサイト(東京理科大学,テキスト数3000)で被験者をサイト内のみの検索エンジン(InfoSeek)を利用した場合とWIASによる検索とフィルタリングを利用した場合に分けて,間題として与えたキーワードに関係した研究を行っている研究室を5つ挙げるというもので,被験者は適当なキーワードを入力して検索を行いながらフィルタリングを繰り返し行った.結果として,被験者が5つの研究室の入口となるテキストを発見する時間は平均でWIASを利用しない場合よりも約10分短縮され,マウスクリックの回数も使用しない場合の半分以下であることがわかった.これは,WIASの場合キーワードを含むテキストのノード群に対して,それらの階層関係が表示されているので,上位に位置するノードをブラウジングすることで,研究室の入口となるテキストを容易に見つけられるからである.
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