研究課題/領域番号 |
11131214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石渡 良志 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90087106)
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研究分担者 |
奈良岡 浩 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20198386)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | エアロゾル / 有機物 / 植物 / 炭素同位体比 / アルカン / 有機エアロゾル / 陸上植物 |
研究概要 |
本研究は有機エアロゾルの起源と輸送過程の解析の基本となるデータベースを作成することが目的である。具体的には陸上植物(C3植物(木本植物)とC4植物(主として草本植物))を採取し、10-100g規模の試料を調製し将来の研究に備えること、さらにn-アルカンの炭素同体比を測定することである。本研究では、同種の従来の試料調製に加えて、異なる地域の同種の植物葉試料の採取およびn-アルカンの炭素同位体比の測定を行った。シベリア域において採取したマツ試料を調製し、n-アルカンの炭素同位体比を測定した。また北海道域において試料の乾燥、粉砕、粉末化を行った。主な結果は以下の通りである。(1)長鎖n-アルカン(C29)の炭素同位体比:裸子植物は概ね-30--34‰の値を示す。これに対して、被子植物のd13C値はヤブツバキを除いて-33--37‰である。(2)このようにC3植物の中で裸子植物と被子植物との間で明瞭な同位体比に違いがあることが明かとなった。この結果は有機エアロゾルの起源推定において新しいn-アルカンの炭素同位体比が新しい指標になりうることを示唆したことになる。(3)シバやカヤ(C4植物)は同位体的に重い値を示す。これらの結果から、陸上植物葉の炭素同位体比は有機エアロゾルの輸送過程の解析に対して、重要な情報源となることは明らかである。
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