研究課題/領域番号 |
11132263
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
伊東 祐二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60223195)
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研究分担者 |
杉村 和久 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80127240)
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ワクチン / ナノスフェア / 融合蛋白質 / 免疫応答 / T細胞 / バイオコンジュゲート / CTLA4(CD152) / 抗体産生 |
研究概要 |
本研究は、免疫細胞への標的素子と抗原蛋白をナノスフェアに結合させたバイオコンジュゲートを用いて、免疫細胞間のシグナル遮断ならびに抗原の免疫細胞内への取り込み効率化を行わせることで,ワクチン開発を目指した抗原特異的免疫応答の誘導制御を達成することを目的としている。免疫細胞への標的素子として、今回、新規な2つの分子を用いて、免疫応答の増強を試みた。第一は、我々がすでにファージディスプレイペプチドライブラリより単離した免疫細胞標的ペプチドモチーフF2(CTLA4ミミックモチーフ)と抗原蛋白を遺伝子組換え技術によって融合した蛋白分子を作製し、この分子による免疫誘導能を検討した。この融合抗原による免疫反応の誘導では、抗原に組み込まれたF2モチーフによると考えられる抗原特異的抗体の産生増強、並びにTh2タイプの免疫反応へのシフトが観察されたが、その効果はそれほど大きくなかった。第二は、組換え型可溶性ヒトCTLA4分子を免疫細胞に対する標的分子として用い、これと抗原蛋白とのナノスフェアコンジュゲートを調製した。このコンジュゲートを用いてマウスに対する免疫を行ったところ、通常は抗体が産生されないアジュバント非存在下でも、効果的な抗体産生誘導に成功した。この結果は、アジュバントによるアナフィラキシーショックなどの副作用の少ない効果的なワクチンを創製するための、有用な方法になると考えられる。
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