研究課題/領域番号 |
11132264
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島県立大学 |
研究代表者 |
宇田 泰三 広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (20232837)
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研究分担者 |
一二三 恵美 広島県立大学, 生物資源学部, 助手 (90254606)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Helicobacter pylori / urease / 抗体 / 酵素 / 活性 / epitope mapping / SPR |
研究概要 |
本年度の研究目標は1)抗Helicobacter pylori(HP)ウレアーゼ抗体中(HpU抗体)のエピトープマッピング、2)HpU抗体の遺伝子配列解析と発現、3)ニッケルイオン配位部位に対する抗体作製、4)HPウレアーゼを特異的に分解する抗体酵素の探索、であったので以下にこれらの結果について概説する。 (1)表面プラズモン共鳴装置を用いて、2段積層法によりHpU抗体のウレアーゼに対するエピトープマッピングを行った.その結果、HPウレアーゼの活性抑制に効果的であったHpU-2とHpU18抗体はともにα鎖の同じ領域を認識していた(活性サイトはβ鎖にあるが)。そこで、この領域のアミノ酸配列を決定するためにHPの大量培養を行い、数10mgのHPウレアーゼを取得する実験を行っている。(2)HpU-2抗体産生細胞よりMrnaを抽出し、RT-PCRを実施後、クロー二ングを行った。重鎮、軽鎖の可変領域の塩基配列より推定したアミノ酸配列を用いて、HpU-2抗体の3次元構造を分子モデリングにより計算した。その結果、面白いことに、この抗体には重鎖、軽鎖が共同して作る触媒三ツ組残基が存在していた。しかもそれは抗原認識部位の中にあるという珍しいケースであった。さらに現在、クロー二ングした遺伝子の発現に取りかかっているところである。(3)ウレーアーゼはニッケルイオンを有しており、このイオンを取り込める配列(203〜338番)を活性サイト領域としてE. coliに発現させた。精製後この136個のアミノ酸残基からなるタンパクをBALV/cに免疫し、モノクローナル抗体を作製した。合計で17クローンの抗体産生株を得た。最もウレアーゼ活性を抑制したのはUA-15で抑制率は53%であった。(4)目的とする抗体酵素の探索を急ぐため、まず、HpU-2抗体を高度に精製し、重鎖及び軽鎖の分離を行ったところである。今後、低分子のペプチドを用いて分解活性を検討する予定である。
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