研究課題/領域番号 |
11132268
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
久保 いづみ 創価大学, 工学部, 教授 (40214986)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | bR / リポソーム / 環境ホルモン / 3次元アッセンブリ / ノニルフェノール / ベンゾフェノン / UV-VISスペクトル |
研究概要 |
bRとリポソームを混合した3次元アッセンブリのUV-VISスペクトルは、300〜700nmの範囲全体に変化がみられ、短波長側程その変化は大きい。これは静電相互作用で形成されたアッセンブリの光散乱である。ここにnonylphenol(NP)を加えると、570nmよりも短波長側の領域でさらに吸収スペクトルのみかけの上昇が見られた。通常、bRの吸収スペクトルでは、吸収が減少する450〜480nm附近でもほとんど、減少がみられず、短波長側程みかけのOD値が大きくなった。一方、benzophenone(BP)は350〜700nmの範囲ではスペクトルに変化が見られず、350nmより短波長側で大きな変化を見せた。一方、河川などの環境中に比較的多く排出されているものの、環境ホルモン作用が認められていない化合物である、lauric acidについても同様に比較したところ、lauric acidはスペクトルに変化を示さなかった。 NPについて300nmにおける吸収変化の経時変化を調べた。3次元アッセンブリ、bRとNP,liposomeとNpの経時変化を比較したところ、3次元アッセンブリのみ増加が見られ、24時間で最大であった。この変化はbRやliposomeにNPを作用させたものには見られず、3次元アッセンブリのみに、NPが作用していることが示された。さらに、NPの濃度を変えてこの変化との関係を調べた。この結果、37℃で作用させたものの24時間後の変化は、NPの濃度に依存していることがわかった。さらに、BPについても同様の実験を行った結果、3次元アッセンブリの粒径が減少していることを示唆する結果がえられた。これらの物質が3次元アッセンブリの構造に変化をもたらしていることが示唆されたため、構造の変化を顕微鏡で観察した。NPを加えたものを顕微鏡で見ると、3次元アッセンブリには見られない枝別れした構造が見られた。
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