研究課題/領域番号 |
11133214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相田 卓三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00167769)
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研究分担者 |
小西 克明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80234798)
江 東林 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40302765)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | デンドリマー / 分子ワイヤ / 光捕集アンテナ / 分子内エネルギー移動 / 蛍光発光 / 孤立化分子ワイヤ / 光エネルギー変換 |
研究概要 |
本年度では、共役系ポリマーを光捕集機能を有するデンドリマー組織で被覆した可溶性分子ワイヤを設計し、孤立化した共役系ポリマーの光機能について検討した。 Convergent法によりデンドリマー組織を有するジエチニルベンゼン誘導体を合成した。THF中、パラジウム錯体を触媒として、1,4-ジヨードベンゼンとの重縮合反応によりデンドリマー組織で被覆したポリフェニレンエチニレンを合成した。GPCでポリマーの分子量を測定したところ、重量平均分子量で約26万(125量体;ポリスチレン換算)のポリマーが生成していることが分かった。得られたポリマーはクロロフォルム、THFなどの有機溶媒に易溶である。THF中、紫外・可視吸収スペクトルを測定したところ、280nm付近にデンドリマー組織に由来するピークが観察された。一方、ワイヤ主鎖の共役系に由来する吸収が432nm付近に現れた。これはモノマーユニットの極大吸収(335nm)より98nmレッドシフトしており、ワイヤの広い範囲の共役が確認された。THF中、定常光を用いて、ワイヤの主鎖(432nm)を励起すると、共役系に由来する青色の蛍光(454nm)が観察された。そこで、デンドリマー組織(280nm)を励起したところ、デンドリマー組織自身に由来する蛍光(310nm)が完全に消光され、その代わりに、共役系ワイヤに由来する発光(454nm)が観察された。吸収スペクトルと励起スペクトルの比較から、デンドリマー組織から共役系へのエネルギー移動はほぼ100%の効率で起こっていることが分かった。
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