研究課題/領域番号 |
11133240
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小夫家 芳明 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80026195)
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研究分担者 |
佐竹 彰治 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (00277831)
釘宮 愼一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (60183795)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ポルフィリン / 配位結合 / 超分子組織体 / イオンチャネル / アンテナ / 光合成反応中心 |
研究概要 |
モノイミダゾール置換ポルフィリンのメソーメソホモカップリング反応により、両端末にイミダゾール置換基を有するビスポルフィリンを合成した。これに中心金属としてZnイオンを導入し、モノ、ビス亜鉛錯体を得た。ビス亜鉛錯体はイミダゾールポルフィリンの相補的軸配位により、クロロホルム中で分子量12万に重量平均分子量分布の極大値を有し、50万までの分子量分布を有する巨大ポルフィリン集積体へと自己組織化された。このポルフィリン集積体を原子間力顕微鏡を用いて観測すると、直線からコイル状に伸びた数百ナノメートルの長さの組織体であることが確認された。この自己組織化体の分子長は媒体の極性変化によって、あるいは片方にフリーベースポルフィリンを有するモノ亜鉛錯体を少量添加することによっても可逆的に制御することができた。モノ亜鉛錯体単独では、クロロホルム中で亜鉛ポルフィリン部分のみが配位結合によってスタッキングし、フリーベースポルフィリンを両端に有するビスポルフィリンの2量体錯体が得られた。これによってスペシャルペア系をはさんで2つのフェオフィチンに連結した光合成反応中心系が構築された。 これと並行して人口イオンチャネルの構築を進めた。コール酸のジメチルエーテル誘導体を合成し、残る3位のヒドロキシル基を用いてビスウレタン結合により2分子を連結し、膜を貫通し両末端にカルボン酸、及びアンモニウム基を有する化合物を合成した。これら両親媒性物質を平面脂質2分子膜に導入し、シングルイオンチャネル電流を観測した。この際極めて安定な電流が継続して流れ、特に開状態が長時間持続する特性を有し、電流-電圧プロットから伝導度は5-20pSのものが主として観測された。
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