• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

トロポノイドのもつ水素結合能と錯体形成能を利用した分子集合体の構築

研究課題

研究課題/領域番号 11133250
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

森 章  九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (70038602)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードアミノトロポノイド液晶 / 金属錯体液晶 / 高次スメチック相
研究概要

近年,π-π相互作用や水素結合などの弱い相互作用によって形成される分子集合体の構築や,それらから発現する物性に興味が持たれ,盛んに研究されている。本研究では,トロポノイドの持つ水素結合能や金属錯体形成能,更には,π-π相互作用に焦点を当て,これらの性質を用いることによって高次集合体を構築することと,これらの集合体が発現する機能を明らかにすることを目的にした。既に,5-アルコキシトロポロンの金属錯体形成能を利用して錯体液晶を合成し,銅錯体(1)がスメクチックB相やG相などの高次のスメクチック相を発現するが,亜鉛錯体は非液晶であることなど,金属イオン種によって異なることを明らかにした。
そこで,1の配位子の構造を変えた2-アミノトロポン誘導体の銅錯体(2)を合成した。その結果を表に示す。偏光顕微鏡観察による光学組織から,冷却過程で,スメクチックC相(シュリーレン,ファン組織),スメクチックG相(モザイク組織)の2種のスメクチック相が観察された。対応する1の銅錯体と比較すると,転移温度が低下した。これはアミノ体2は1に比べて,分子の対称性が低下したことと,シス体とトランス体構造が共存するためと考えられる。
また,C_<14>H_<29>のアルキル鎖長を持つ2の小角X線回析測定を行い,液晶相における層構造を調べた。その結果、小角側にスメクチック層面由来の反射ピークが観測され,その層間隔は38.9A^^○であり,温度にほとんど依存しないことがわかった。また,半経験的分子軌道法計算によって見積もった分子長は49.9A^^○で,分子はおよそ44.2°傾いて配列していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A. Mori et. al: "Mesogenic Properties of Bis(5-alkoxytropolonato)Metals"Mol. Cryst. Liq. Cryst.. 332. 127-134 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] S. Inoue et. al: "Hexakis(terthiophenylthio)benzene as a New Class Liquid Crystalline Molecule"J. Chem. Research(S). 2546-2551 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] M. Takemoto et. al: "Appearance of the Induced Smectic A Phase in the Binary System between Two Troponoid Twins with the Opposite Dipole Moment"Chem. Lett.. 1177-1178 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 松本澄: "超高圧有機合成"ナカニシ出版. 466 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi