研究課題/領域番号 |
11133255
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中澄 博行 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00109878)
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研究分担者 |
山口 忠承 大阪府立大学, 工学部, 助手 (60295722)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | スクアリリウム色素 / 近赤外吸収色素 / X線構造解析 / 二量体 / H会合体 / ビススクアリル系色素 / 色素の合成 |
研究概要 |
色素分子間の会合や色素分子内の水素結合部位を制御した新規なクロモフォアーの開発を目的として、複素環部分を非対称成分とする近赤外吸収スクアリリウム色素の合成、フェロセン部位を架橋部とする新規なスクアリリウム系色素二量体の合成、非対称複素環成分を有するπ-共役系を拡張したビススクアリル系色素の合成を行い、溶液中での分子内、分子間会合について検討した。以下の結果が得られている。 1.非対称アリル成分を有する近赤外吸収スクアリリウム色素として、ベンゾインドール、ベンゾピリリウムを複素環成分とする非対称型スクアリリウム系近赤外吸収色素を合成することができた。これらスクアリリウム色素は、いずれも希薄溶液中でも680〜780nmと740〜800nmの領域に二つの吸収帯を示し、それぞれのモル吸光係数は10^5程度あり、X線構造解析の結果から、溶液中でもJ会合型の会合が期待された。 2.フェロセン部位を架橋部とする新規なスクアリリウム系色素二量体は、フェロセンのジエステル誘導体を経て、スクアリリウム中間体との縮合反応から合成することができた。これらスクアリリウム系色素二量体は、各種スペクトルとの測定から分子内H会合型ダイマー構造の形成が示唆された。 3.π―共役系を拡張したビススクアリル系色素は、ビスクアリック酸のイソプロポキシド誘導体から合成した。この色素系でも、希薄溶液で従来認められなかった色素分子間の会合由来の吸収ピークが出現し、ビススクアリル系色素の複素環部分を非対称成分にすることで、この会合割合は大きく変化することが判った。
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