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テルナフトテトラオール(TERNOL)を用いる電子-プロトレ移動連動システム構築

研究課題

研究課題/領域番号 11133260
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関姫路工業大学

研究代表者

杉村 高志  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (30187661)

研究分担者 藤田 守文  姫路工業大学, 理学部, 助手 (00275314)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードキレヒドロン / ナフトキノン / 立体異性体 / 軸不斉
研究概要

ラセミテルナフトテトラオール(TERNOL)をベンゼン還流下、二酸化鉛により酸化すると対応するキノン体が淡紫色固体として得られた。この際、異性化が起こり、得られるキノン体はラセミとメソの1対1混合物となった。この立体異性体混合物の分離を容易にするため、アセチル化、TBS化、メチル化、MOM化を行い、それぞれカラムクロマトグラフィーまたは再結晶を行った。分離したキノン体のUVスペクトルは、いずれもよく類似しており、またいずれの化合物もナフタレン部からに相当する蛍光が観測された。ナフタレン発光が、隣接位に存在し、より励起エネルギーの低いキノン部により消光されないことから、ナフタレンとキノン部の共役系は直交していることが予想される。実際、メソのジアセチル体に関してX線結晶構造解析を行うとその2面角は86度であった。また、結晶には再結晶に用いたベンゼンが取り込まれているいることが分かった。
ジアセテート体と無置換体(立体異性体混合物)との還元電位を測定するとそれぞれ-0.29V、-0.31Vであり、無置換キノンの水酸基はキノン部の溶液中の物性にあまり影響せず、無置換キノンにおいてもやはり芳香原はほぼ直交していることが予想される。得られた還元電位は芳香族置換ナフトキノンとしてはやや低い値であった。その他、赤外スペクトル、NMRスペクトル等に異性体間の違いは認められなかった。
キノン体の立体異性体混合物をメソ、ラセミ、いずれのTERNOLと混合しても深黒色の固体を与え、また、溶液中混合しても不溶性の黒色固体を与えた。現在、TERNOLキノンの立体異性体を調製し、対応するTERNOL異性体と単結晶のキンヒドロンの調製を行っている。得られたキンヒドロンの結晶構造解析と高圧下での物性をキンヒドロン異性体間で比較することにより、キンヒドロンの均一化における水素結合とそれに垂直な芳香環間CT相互作用の役割を分離して議論できることが期待できる。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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