研究課題/領域番号 |
11134208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
小倉 勝男 国学院大学, 文学部, 教授 (30102099)
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研究分担者 |
祖父江 義明 東京大学, 理学系大学院, 教授 (10022667)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マゼラン雲流 / 大マゼラン星雲 / 小マゼラン星雲 / 中性水素雲 / Hα輝線 / 21cm輝線 / 銀河系ハロー / 全天サーベイ |
研究概要 |
本研究の目的は、新しいアイデイアに基づく観測装置によりHα輝線で全天を深く撮像し、シュミット望遠鏡(写野 6度角程度)でもとらえられないような大きな拡がりをもつ天体や構造を検出することである。その第1のターゲットはマゼラン雲流の光学的対応物であるが、その他にも、North Polar Spur や、HIやIRASサーベイ等でみられる銀河系の様々な構造、そして横向き銀河等にみられる銀河面から噴出するガス(例えば名古屋大学の電波天文学のグループによって最近発見されたカリーナ・フレア)なども検出される可能性がある。このために49度角の写野(空間分解能2.9分/素子)を有する超広角CCD撮像装置を製作した。これは、広角カメラレンズにより第1段の結像をしたのち、コリメータ・レンズを置いて平行光にしてHα線用などの狭帯域干渉フィルターを通し、結像レンズによってCCD素子上に再結像させるというものである。この装置にHα線用および近傍の連続光用干渉フィルターを組み合わせ、45度間隔の35観測点で全天をカバーしつつ深く撮像する。まず北半球を平成11年11月ころから東京大学理学部木曽観測所で観測し、平成12年3月から南半球をラスカンパナス天文台(チリ)で観測する計画であった。しかしながら製作を依頼した名古屋大学物理学教室の金工工場に急ぎの製作物が入り、我々の装置は設計段階から大幅に遅れてしまって、年度末になって学外の工場に外注してやっと完成をみた。したがって平成12年の春に装置のテストを繰り返した後、本観測は1年遅れで平成12年11月頃と同13年3月頃に実施する予定である。そして各観測点毎にHα線画像から背景の連続光画像を差し引き、背景光なしのHα輝線画像の全天デイジタルデータベースを構築する。検出された諸構造について電波やX線観測と比較しつつそれらの構造や物理的特性を考察するつもりである。
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