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数値シミュレーションを用いた、マゼラン雲と集団的星形成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11134209
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関法政大学

研究代表者

松本 倫明  法政大学, 人間環境学部, 専任講師 (60308004)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード星形成 / 連星 / 数値シミュレーション / 動力不安定 / 流体力学
研究概要

連星系形成の有力なシナリオによると、丸い分子雲コアが重力吸縮すると、高密度部が棒状に変形し、棒が分裂、分裂片が周囲のガスを降着して連星系へと進化する。このシナリオにもとづき、Zooming GridとNested Gridの2つの方法を用いて数値シミュレーションを行った。それぞれの結果は以下の通りである。
1.Zooming Gridを用いて、分子雲コアの高密度部が棒状に変形するいメカニズムと、その成長率を調べた。
Zooming Gridは、分子雲コアの高密度部分だけを追跡し、高解像度の数値シミュレーションを実現する。この数値シミュレーションにより、明らかになったことは以下の事柄である。
(1)棒状に変形するメカニズム : 分子雲コアが重力吸縮すると、高密度部でシアー運動が成長する。このシアー運動が、分子雲コアの高密度部を棒状に変形させる。一旦、棒状になると、自己重力で棒は細長くなる。
(2)変形の成長率 : 棒の扁平率は中心密度の1/6乗に比例して増加する。還元すれば、棒の成長率は時間の1/3乗に比例する。この成長率は、線形解析の結果と良い精度で一致する。
(3)棒形成の条件 : 典型的なモデルにおいて、球対称から10%程度変形している分子雲コアは、等温収縮中に棒状に変形する。
2.Nested Grid法を用いた数値シミュレーションコードを開発し、分子雲コアの重力収縮、棒状への変形、棒の分裂、分裂片への質量降着と、これまでになく長い進化を追跡した。Nested Grid法は、高密度部を高解像度で、低密度部を低解像度で計算する方法であるため、このような長い進化が追跡可能になる。この数値シミュレーションによって明らかになったことは以下の通りである。
(1)細長いファーストコアの分裂 : 長軸が短軸より3倍以上長い場合、ファーストコアは重力不安定により分裂する。逆に、長軸が短軸の長さの3倍よりも短い場合、ファーストコアは分裂せず、円盤状になる。
(2)分裂片の進化 : 分裂片の周囲に回転平衡円盤が形成される。分裂片はこの円盤のガスを降着しながら、質量を増加させる。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 松本倫明、花輪知幸: "Bar and Disk Formation in Gravitationally Collapsing Clouds : Implications for Binary Formation"The Astrophysical journal. 521-2. 659-670 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 花輪知幸、松本倫明: "Growth of a Bar perturbation During Isothermal Collapse"The Astrophysical journal. 512-2. 703-707 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 西合一矢、松本倫明、花輪知幸: "Collapse of Rotating Gas Cloud and Formation of protostellar Disk : Effects of Temperature Change During Collapse"The Astrophysical journal. (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 花輪知幸、松本倫明: "Stability of a Dynamically Collapsing Gas Sphere"The Publication of Astronomical Sosiety of Japan. (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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