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プロチウム処理によりナノポア構造体の生成とその分子識別機能

研究課題

研究課題/領域番号 11135202
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関北見工業大学

研究代表者

松田 剛  北見工業大学, 工学部, 助教授 (10199804)

研究分担者 高橋 信夫  北見工業大学, 工学部, 教授 (20108187)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード三酸化モリブデン / プロチウム / 多孔体 / 表面積 / 白金 / モリブデンブロンズ
研究概要

MoO_3の表面積は5m^2/gであったが,プロチウム処理により表面積が増大した.623K以下で処理した場合には約180m^2/gと著しく大きい表面積を示したが,673K処理では約40m^2/gであった.窒素吸着を測定したところ,表面積の増加にともない吸着等温線がBET型からLangmuir型に変化した.そこで,窒素吸着をHorvath-Kawazoe法により解析し細孔径分布を求めた.表面積の小さい試料では細孔が存在しなかったが,100m^2/g以上の表面積を有する試料は処理温度にかかわりなく7〜20A^^○のナノポアを有する多孔体であることがわかった.このことから,プロチウム処理による表面積の増大はナノポアが生成するためと考えた.
MoO_3の還元が進行するとともに表面積が増大することが示されたが,Moの平均酸化数と表面積の関係は623K以下と673K処理では大きく異なった.623Kでのプロチウム処理で生成した表面積は180m^2/gの試料を窒素気流中で熱処理したところ,723Kまでは一定の表面積を示した.773Kでは表面積は160m^2/gに減少したが,ナノ細孔は熱処理後も維持された.このことから,673Kでプロチウム処理したときにナノポア構造体が生成しないのは熱的な影響ではないことがわかった.処理温度の影響を明らかにするためにXRD測定を行った.673KではMoO_3→MoC_2→Mo金属と逐次的に還元が進行したが,623K以下で処理した場合にはモリブデンブロンズH_xMoO_3を経由して還元が進行していることが示された(MoO_3→H_xMoO_3→MoO_2→Mo金属).また,高表面積を有する試料には4x10^<-4>〜6x10^<-4>mol/g(H/Mo=0.05〜0.1)のプロチウムが取り込まれていることがわかった.
Pt担持MoO_3を623Kでプロチウム処理したところ,表面積230m^2/gのナノポア構造体が生成した.Pt担持MoO_3ではMoO_3と異なり,723Kで処理してもナノポア構造体となった.XRD測定より,Pt存在下ではスピルオーバー現象によりMoO_3は室温でモリブデンブロンズとなり,その後この相が分解,還元していることが示された.
以上のことから,高表面積を有するナノポア構造体の生成にはモリブデンブロンズH_xMoO_3が重要な役割を果たしていると結論した.

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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