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ニッケル水素電池における電極材料の微細構造解析と高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 11135212
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋大学

研究代表者

黒田 光太郎  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30161798)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード水素吸蔵合金 / ニッケル水素電池 / 活性化処理 / 水蒸気処理 / 透過電子顕微鏡 / 断面観察 / 金属クラスター / 方位関係
研究概要

水素吸蔵合金の水素化特性は合金の表面状態と密接に関係するため、合金の表面状態を制御することは重要である。本研究では、透過電子顕微鏡によるキャラクタリゼーションを駆使して、表面構造を微視的レベルで観察した。MmNi_5合金の水蒸気による表面改質層の微細構造を調べ、表面状態やそれが関係する初期活性化の機構を解明し、それらを制御する指針を得ることを目的とした。
水蒸気処理によって初期活性が大幅に向上し、熱アルカリ処理と同等あるいはそれ以上の初期活性が得られていることが分かった。また、水蒸気あるいは乾燥空気の雰囲気中で試料粉末を加熱することにより、酸化されやすい元素が選択的に酸化し、合金の分解反応が生じ、Niが金属状態で析出した表面層が形成されていることが磁気測定から推察された。
水蒸気処理した試料粉末の表面近傍におけるTEM断面観察を行った。酸化膜からなる表面改質層の厚みが処理温度と時間とともにと変化し、その厚みが水素吸蔵特性に影響を与えることが分かった。この酸化膜中にはニッケルが分散しており、この分散しているニッケルが全体として方位がそろっていて、単結晶状の回折図形を呈していた。高分解能電顕観察像には、格子縞が明瞭に観察される部分と非晶質特有の像が観察される部分が混在していた。この表面改質層ではニッケル相は結晶を保っているが、その中に数nmオーダーの非晶質である酸化物相が入り組んで存在していると考えられる。粉末本体(LaNi_5)と表面改質層のニッケル(Ni)から、(111)Ni//(001)LaNi_5、[110]Ni//[110]LaNi_5なる方位関係が得られた。水蒸気処理はこれまでのアルカリ処理よりも表面に方位のそろったニッケル相を制御しながら形成することができ、化学薬品を使わずに活性化処理を行える特長がある。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K. Tanaka et al.: "Improvement of hydrogen storage properties of melt-spun Mg-Ni-RE alloys by nanocrystallization"Journal of Alloys and Compounds. 293-295. 521-525 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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