研究課題/領域番号 |
11136202
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山岸 晧彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70001865)
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研究分担者 |
谷口 昌宏 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30250418)
高橋 正行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50241295)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 無機・有機ハイブリッド / AFM / LB法 / エネルギー移動 |
研究概要 |
本研究では、機能単位となる金属錯体を連結し集積するために新しい方法を開発することをめざした。具体的には、LB法の応用により無機層状化合物と金属錯体の複合薄膜形成法を確立することができた。この方法では、単一層にまで剥離した粘土鉱物分散液の上に金属錯体錯体単分子膜を形成する。ここで金属錯体は金属イオンによる極性部分と長鎖アルキル基による疎水部分からなる両親媒性分子である。下相の粘土鉱物粒子が錯体の親水基との静電気力によって結合する結果、分子レベルでバイブリッド化した錯体・粘土複合膜が形成される。これはいわば、粘土鉱物の3次元層状化合物の2次元化である。得られた有機・無機高分子との会合体形成過程を蛍光顕微鏡、ブルースター角顕微鏡によってin-situ観察した。その結果から、複合体形成の条件を最適化した。さらにこの複合体に対して、原子間力顕微鏡による引き上げ膜の観察を行った。それによると、粘土鉱物の極めて低い濃度領域(0.001-0.0001g/L)において十分な時間をかけて複合化することによって、均一な厚さ(約5nm)を持った膜が形成されることが解った。得られた薄膜試料を用いて、AFNや蛍光顕微鏡観察による粘土鉱物表面における粘土面上へのゲスト分子吸着過程の可視化を試みた。また、2種類のゲスト分子を用いて、この二次元複合膜中におけるエネルギー移動を測定した。これらの結果、界面における分子不斉識別、さらに高次の複合物質系の構築を実現するための基礎知識となることが期待される。なお当初購入予定の設備備品(標準型天びん)は、従来のものを修理した結果まだ使用に耐えることが判明したので購入しなかった。
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