研究課題/領域番号 |
11136237
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
君塚 信夫 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90186304)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 擬一次元金属錯体 / 白金 / 混合原子価錯体 / 超分子 / メゾスコピック系 / キラリティー / 円偏光二色性 |
研究概要 |
これまで個体化学の対象であったハロゲン架橋一次元白金混合原子価錯体[Pt(en)_2][PtCl_2(en)_2]と種々のアニオン性合成脂質とのポリイオンコンプレックス形成により、脂溶性の有機-無機超分子組織体を作成した。今回は、キラルなアニオン性脂質の合成を行った。種々の合成ルートを検討した結果、L-グルタミン酸ジドデシルエステルとスルホ酢酸を、ピリジン存在下BOP試薬で縮合させる方法により、キラルなスルホン酸型両親媒性化合物の合成に成功した。この脂質と[Pt(en)_2]、[PtC_2(en)_2]を含む水溶液を混合したところ、紫色の沈殿がえられた。この紫色はPt(II)→Pt(IV)の電荷移動吸収に基づくものであり、複合体中において一次元白金錯体が形成されていることが判った。興味深いことに、この複合体はクロロホルムに分散すると淡黄色となった。これは[PtCl_2(en)_2]錯体の色であることから、クロロホルム中室温においてハロゲン架橋構造は解離していることが判った。一方、ジクロルメタン中においては紫色の溶液として分散することから、溶媒に依存して一次元白金錯体構造が保たれた。この溶液について円偏光二色性スペクトルの測定を行ったところ、電荷移動吸収帯に励起子分裂型のコットン効果が観測された。これは、脂質の不斉によって一次元白金錯体にCDスペクトルが誘起された、はじめての例であり、脂質と一次元錯体の構造秩序性が極めて高いことが明らかとなった。
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