研究課題/領域番号 |
11138204
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
小川 勝洋 旭川医科大学, 医学部, 教授 (50045514)
|
研究分担者 |
小幡 雅彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70301992)
吉江 真澄 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70292125)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | Igf2 / imprinting / LOI / 肝癌細胞 / H19 / メチル化 / DMR / マウス |
研究概要 |
マウスではIgf2の発現は胎生期では各臓器に見られるが、生後は脳の髄膜と脈路巣を除いて消失する。一方、マウス腫瘍ではIgf2の発現が亢進しており、また、臓器特異的にIgf2を発現するtransgenic miceではその臓器に腫瘍が発生することからIgf2のオートクライン機構は発癌メカニズムに深く関わっているものと思われる。Igf2はimprinting geneで父親のalleleのみが発現するが、そのimprintingにはIgf2遺伝子の特定領域のメチル化と、下流に近接するH19遺伝子のメチル化が関与することが示唆されている。本研究ではマウス腫瘍についてIgf2のallele特異的発現及びメチル化、H19の発現とメチル化、さらにp53遺伝子のIgf2の発現に対する影響を検討する。 本年度はマウスIgf2遺伝子のpolymorphismを利用して、正常及び腫瘍細胞のIgf2のallele特異的発現及びメチル化を検討し以下の点を明らかにした。 1.肝癌細胞では高頻度にloss of imprinting(LOI)が見られるが、正常肝由来の細胞ではその頻度は低い。 2.肝癌細胞ではP1、P2、P3プロモーターが活性化しているのに対し、正常肝由来細胞ではP2、P3プロモーターのみが活性化している。また、LOIの有無とIgf2の発現量には相関は見られない。 3.正常肝組織では生後間もなくIgf2の発現が消失するが、初代培養肝細胞では再び発現する。しかし、この場合にはimprintingは維持されている。 4.Igf2の5'上流にはdifferentially-methylaled region(DMR)が存在し、父親のアレルが特異的にメチル化されている。
|