研究課題/領域番号 |
11138234
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
益谷 央豪 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (40241252)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 色素性乾皮症 / XPC / hHR23 / ヌクレオチド除去修復 / ピリミジンダイマー / 損傷乗り込えDNA複製 / XPV / DNAポリメラーゼη |
研究概要 |
高発癌性遺伝病である色素性乾皮症(XP)は、AからGおよびバリアント(V)の8つの遺伝的相補性群に分類される。XP-AからG群では、ヌクレオチド除去修復機構が欠損しており、DNA損傷の修復が行なわれない。我々が単離したXPC-hHR23B複合体は、DNA損傷の認識に関与する。本研究により、XPC-hHR23B複合体は、主要な紫外線損傷のひとつである(6-4)光産物を認識して結合するが、最も主要な紫外線損傷であるシクロブタン型ピリミジンダイマー(CPD)に対する選択的な結合は観察されないこと、また、これらの損傷の修復効率はXPC複合体の結合しやすさと良い相関が見られることを示した。さらに、XPC複合体の損傷DNA結合により、XPBとXPDを含むTFIIHが損傷DNA上に導入されることを明らかにした。 一方、XP-V群は、ヌクレオチド除去修復機構は正常であり、その欠損機構は明らかでなかった。XP患者における発がんの機構を総合的に理解するためには、XP-V群の欠損機構を明らかにし、XPV責任遺伝子を同定することが必須である。本研究では、試験管内DNA複製系を用いて、XP-V群の細胞抽出液では、CPDを含む鋳型DNAの複製反応に欠損があることを明らかにした。さらに、その欠損を相補する蛋白質を精製し、これがCPDを乗り越えてDNA合成を行なえる新規のDNAポリメラーゼηであることを明らかにした。
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