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大腸癌発癌過程におけるGST-πの役割とその阻害剤による大腸癌の化学予防

研究課題

研究課題/領域番号 11138247
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関札幌医科大学

研究代表者

高山 哲治  札幌医科大学, 医学部, 助手 (10284994)

研究分担者 新津 洋司郎  札幌医科大学, 医学部, 教授 (10045502)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード大腸癌 / GST-π阻害剤
研究概要

1.研究目的
本研究では、GST-p knockout mouseを用いてGST-πの大腸癌発癌における意義を明らかにするとともに、GST-π活性を特異的に阻害するγ-Glutamyl-S-(benzyl)cysteinyl phenylglycineを合成し、その癌予防薬としての有効性を検討した。
2.方法と結果
(1)GST-p knockout mouseとcontrol mouseに大腸発癌物質azoxymethaneを投与し、12週後に屠殺して全大腸を観察したところ、それぞれ0.2±0.1個/匹、2.3±0.4個/匹のACFが認められた。(2)拡大内視鏡下にACFと正常組織を生検し、二次胆汁酸(deoxycholic acid)を含む培養液にて4時間処理した後、TUNEL法にてアポトーシスの有無を検討したところ、それぞれ66.7%と14.6%にapoptotic bodyを認め、ACFは胆汁酸誘導アポトーシスに抵抗性を示すことが示された。一方、ACF組織をGST-π阻害剤にて予め処理すると、58.3%に増大した。(3)ラットにazoxymethaneを投与した後、GST-π阻害剤を連日投与し、3ヶ月後に屠殺して全大腸のACF数を計測したところ、平均.7±2.5個のACFを認め、対象群(14.3±3.1)に比べて有意に減少することが示された。
3.考察
GST-p knockout mouseを用いた実験により、GST-πが大腸癌発癌過程の初期病変であるACFに発現し、発癌に重要な役割を果たしていることが示された。また、ACF組織を用いた実験により、GST-π阻害剤は二次胆汁酸誘導アポトーシスを増強することが示された。さらに,ラットを用いたin vivoの実験により、この阻害剤がACFの形成を有意に抑制することが示され、癌予防薬としての有効性が示された。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takayama T and Niitsu Y, et al.: "Aberrant crypt foci of the colon as precursors of adenomas and cancer"New England Journal of Medicine. 339. 1277-1284 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Niitsu Y and Takayama T, et al.: "A Proof of glutathione S-transferase-pi-related multidrug resistance by transfer of antisense gene to cancer cells and sense gene to bone marrow stem cell"Chemico-Biological lnteractions. 24. 325-332 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Morgan AS, Niitsu Y and Takayama T, et al.: "Tumor efficacy and bone marrow-sparing propertiies of TER286, a cytotoxin activated by glutathione S-transferases"Cancer Research. 58. 2568-2575 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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