研究課題/領域番号 |
11138257
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
葛西 宏 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
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研究分担者 |
平野 雄 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助手 (40258629)
紙谷 浩之 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (10204629)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 2-ヒドロキシアデニン / 2-ヒドロキシーdATP / MTH1蛋白質 / ヌクレオチドプール浄化 |
研究概要 |
2-ヒドロキシアデニンを含む二本鎖オリゴヌクレチドと培養細胞の抽出液をインキュベートした後、変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析したが、2-ヒドロキシアデニンを含む鎖と相補鎖のいずれの場合にも、明瞭な切断断片は観察されなかった。 2-ヒドロキシデオキシアデノシン5'-三リン酸(2-OH-dATP)、及び他の酸化的損傷デオキシヌクレオシド三リン酸である、8-ヒドロキシデオキシアデノシン 5'-三リン酸(8-OH-dATP)、8,5'-シクロデオキシアデノシン 5'-三リン酸、8-ヒドロキシデオキグアノシン 5'-三リン酸(8-OH-dFTP)、5-ヒドロキシデオキシシチジン 5'-三リン酸及び 5-フォルミルデオキシウリジン 5'-三リン酸を調整し、ヒトMTH1蛋白質または大腸菌MutT蛋白質とインキュベートしたところ、2-OH-dATP、8-OH-dATP、8-OH-dGTPの一リン酸体への加水分解が観察されたが、他の損傷ヌクレオチドの分解は検出されなかった。また、大腸菌MutT蛋白質を用いて同様の実験を行ったところ、8-OH-dGTP以外の酸化的損傷ヌクレオチドの分解は観察されなかった。 2-OH-dATP、8-OH-dATP、8-OH-dGTPのMTH1蛋白質による分解反応の酵素学的パラメーターを算出したところ、8-OH-dATPの分解反応は親和性、最大反応速度ともに8-OH-dGTPの場合と同程度であり、8-OH-dATPは8-OH-dGTPと同程度に分解されることが明らかになった。一方、2-OH-dATPの分解反応を調べたところ、最大反応速度は8-OH-dGTPの場合と同程度であるが、親和性は約2倍であるために、2-OH-dATPは8-OH-dGTPよりも効率良く分解されることが判明した。
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