研究課題/領域番号 |
11138259
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
川畑 正博 財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 主任研究員 (60224838)
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研究分担者 |
今村 健志 財団法人 癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70264421)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | TGF-β / Smad / STAT / PEBP2 / p300 / EIA / c-Ski / dSmad2 |
研究概要 |
(1)新規ショウジョウバエSmadであるdSmad2を同定し、無脊椎動物においてもTGF-β/アクチビン系のシグナル伝達が存在することを明らかにした。また、ショウジョウバエにおいてTGF-βスーパーファミリーのシグナルの下流にあるShnとMadが、レセプター刺激に応じて結合することを見出した。 (2)BMPの下流にあるSmad1はLIFの下流にあるSTAT3とp300を介して複合体を形成し、協調的に標的遺伝子の発現を誘導することを示した。 (3)Smadは転写因子PEBP2αCと結合した。immunoglobulin Cαプロモーターの転写活性化には両者の協調作用が必要であることを示した。 (4)Smadと転写コアクチベーターであるp300との相互作用について検討し、p300内のSmad結合部位を同定した。また、アデノウイルスのoncoproteinであるE1AがSmadに結合することを見出し、E1AがSmadとp300の相互作用を阻害することによりTGF-βのシグナルを抑制することを示した。 (5)two-hybrid法を用いてSmad2に結合する蛋白としてproto-oncogeneであるc-Skiを同定した。in vivoではc-SkiはTGF-β依存的にSmad2/3と結合した。また、Smad4とも結合した。Smadはc-Skiを介してhistone deacetylaseであるHDACと複合体を形成し、c-SkiはTGF-βによる転写活性化を抑制した。以上より、Smadはその結合する蛋白に依存して、転写の活性化、抑制の両者の作用を持ち得ることが示された。
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