• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ラミニン細胞接着ペプチドによるがん細胞の浸潤促進メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 11139201
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

野水 基義  北海道大学, 大学院・地球環境研究科, 助教授 (00311522)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードがん転移 / 細胞浸潤 / ラミニン / 基底膜 / ヘパリン / 合成ペプチド / 細胞接着 / 細胞外マトリックス
研究概要

基底膜の主要糖蛋白ラミニンの活性ペプチドの中で最も強くがん細胞の浸潤転移を促進するC-16(KAFDITYVRLKF)とA-13(RQVFVAYIIIKA)の2種類のレセプターの同定を目的に研究を行った。
(1)C-16をセファロースビーズに固定しアフィニティーカラムを調製した。このペプチドアフィニティーカラムにHT-1080ヒト線維肉腫細胞の細胞表面をビオチン化したcell lysateをアプライし、塩濃度を増加させながら溶出した。種々の塩濃度による溶出画分のSDS-PAGEおよびwestern blotによる分析から、C-16カラムにインテグリンαvβ3が結合することがわかった。
(2)C-16によるがん細胞からのマトリックスメタロプロテアーゼの分泌をゼラチンザイモグラフィーを用いて測定した。C-16はB16-F10マウスメラノーマ細胞に対してMMP-9の分泌を促進した。
(3)C-16のアミノ酸を一つずつアラニンに置換した10種類のペプチドを合成しペプチドをプレートにコートする方法とビーズに結合する方法で細胞接着活性を測定した。6位のThrと7位のTyrをアラニンに置換したペプチドはプレートアッセイにおいて細胞接着活性が低下することがわかった。また、9位のArgと11位のLysをアラニンに置換したペプチドはビーズアッセイにおいて全く細胞接着活性を示さなかった。これらのことから、6位のThrと7位のTyrがプレートアッセイにおいて重要な働きをしていることが、また、9位のArgと11位のLysがビーズアッセイにおいて必須であることがわかった。以上のように、2種類のアッセイ系で細胞接着活性の結果が異なることから、C-16の細胞接着活性には細胞膜上の複数のレセプターが関与していることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Lourdes M.Ponce: "Identification of endothelical cell binding sites on the laminin γ1 chain"Circulation Res.. 84. 688-694 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Yuichiro Kuratomi: "Identification of metastasis-promoting sequences in the mouse laminin α1 chain"Exp.Cell Res.. 249. 386-395 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Masayoshi Makino: "Biologically active sequences in laminin, a multifunctional extracellular matrix protein"Connective Tissue. 31. 227-234 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Peter K.Nielsen: "Identification of a major heparin and cell binding site in the LG4 module of the laminin α5 chain"J.Biol.Chem.. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Ikuko Okazaki: "Peptide Science 1999 : Effect of KAFDITYVRLK(C-16), a laminin gamma 1 chain peptide, to tumor cell adhesion and metastasis"Protein Research Foundation. 4 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Motoyoshi Nomizu: "Peptide Science 1999 : Identification of biologically active peptides in laminin-1"Protein Research Fundation. 4 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi