研究課題/領域番号 |
11139207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
三浦 直行 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40165965)
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研究分担者 |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | LUN遺伝子 / 肺発生 / 肺分化 / 肺発癌 / 細気管支 / 肺胞細胞 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
LUN遺伝子と名付けた遺伝子は細気管支上皮細胞とII型肺胞細胞に発現している。細気管支細胞とII型肺胞細胞は遠位呼吸上皮の幹細胞と考えられており、肺腺癌が発生してくると信じられている細胞でもある。そこで、肺発生、肺分化、肺発癌におけるLUN遺伝子の役割を、ノックアウトマウスを作製し、器官培養の系で、化学肺発癌の系を用いて、明らかにする。 まず、肺内におけるLUN遺伝子の発現を詳細に解析した。コントロールとして、II型肺胞細胞で発現していることがわかっているsurfactant C遺伝子をいっしょに用いてin situ hybridizationを行った。その結果、LUN遺伝子はII型肺胞細胞と細気管支上皮細胞にシグナルが認められることを明らかにした。また、遺伝子構造が類似しているHFH8が小腸でも発現していることから、LUN遺伝子の小腸における発現をノーザン解析したところ、LUN遺伝子も小腸で肺よりは弱いながらも発現していることが判明した。 LUN遺伝子のノックアウトマウス作製のために、相同的組換えを起こしたESクローンを胚盤胞に微小注射してキメラマウスを得て、さらにヘテロマウスを得た。ヘテロマウスは外見上正常マウスと差がなかった。ヘテロマウスどうしを交配し、ホモマウスを作製した。ホモマウスは出産するが、すべて出生後1日以内に死亡した。 A/Jマウスにウレタン投与して120日後に肺を観察してみると、多数の肺腺癌が出現していた。また肺腺癌細胞A549でのLUN遺伝子の発現をノーザン解析により検討したところ、この肺癌細胞はLUNを発現していることが明らかになった。
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