研究課題/領域番号 |
11139222
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石川 冬木 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30184493)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | テロメレース / TERT / ノックアウトマウス / 生殖細胞 |
研究概要 |
我々は、9割以上のがん細胞が有するテロメレース活性が、多数回にもわたるテロメアの維持のみならず、切断染色体の末端に新たなテロメア配列を付加して、これを修復し異常染色体を作ることで腫瘍の悪性化にも重要な役割を果たしていることを提唱している(テロメアクライシスモデル)。このことを検証するためには、テロメレースを欠失したノックアウトマウスを作成して、野生型と比較したときに、発がん率に差があるかどうかを検討すればよい。特に、テロメアクライシスモデルは、テロメレース欠損後、いまだテロメア長が十分に短小化しない時点においても、テロメレース欠損マウスにおける腫瘍の悪性化速度が変化することを予想させる。そこで、今回、我々はテロメレース触媒サブユニットTERT遺伝子のノックアウトマウスを作成し、その予備的な解析を行った。TERTノックアウトマウスは、生存可能でメンデルの法則から期待されるとおり生まれた。これをノックアウトマウス同士で交配を繰り返し、世代を進めると、第5世代で精巣と卵巣における生殖細胞の著明な萎縮が認められた。同様な所見は、テロメレースのもう一つの構成成分である鋳型RNAのノックアウトマウスでも既に報告されている。現在、このマウスをB6とバッククロスさせており、今後、B6バックグラウンド下で発がん実験を行う予定である。
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