研究課題/領域番号 |
11139233
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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研究分担者 |
顧 建国 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (30314420)
李 紹良 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (40252720)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 基底膜 / インテグリン / ラミニン / 細胞接着 / 細胞骨格 / 膜4回貫通蛋白質 |
研究概要 |
成体基底膜の主要な接着分子であるα4鎖およびα5鎖を含むラミニンを精製し、その生理活性を細胞接着活性、レセプター結合特異性、およびストレスファイバー・接着斑の形成に着目して解析し、以下の成果を得た。 (1)ラミニン-8の精製:38種類のヒト癌細胞株について各ラミニンα鎖の発現をRT-PCRによりスクリーニングし、グリオーマ細胞株T98Gがα4鎖を選択的に発現していることを見いだした。また、ラミニンα4鎖を特異的に認識する単クローン抗体を作成し、T98G細胞が培養上清中にα4鎖を含むラミニンを分泌していることを確認した。これらの知見に基づき、大量培養したT98G細胞の培養上清より、硫安沈澱、ゲルろ過、およびラミニンβ1鎖に対する単クローン抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィーにより、α4β1γ1の組成をもつラミニン-8を均一に精製することに成功した。 (2)ラミニン-8の生理活性:ラミニン-8はラミニン-5やラミニン-10/11よりも弱く、ラミニン-1とほぼ同程度の細胞接着活性をもつこと、また、ラミニン-8への細胞接着はインテグリンα6β1とα3β1の両方を介しておこることを明らかにした。 (3)ラミニン-10/11生理活性:ラミニン-10/11は非常に強い細胞接着活性を有するにもかかわらず、フィブロネクチンで見られるようなストレスファイバーや接着斑の形成をほとんど誘導しないことを見いだした。また、ラミニン-10/11に接着した細胞ではRacが速やかに活性化されることを明らかにした。 (4)インテグリンα3β1に結合する30kDa蛋白質の同定:インテグリンα3β1をヒト胎盤から精製する際に、30kDaの蛋白質が一緒に精製されることを見つけ、この30kDa蛋白質が膜4回貫通型蛋白質ファミリーのCD151であることを同定した。
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