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ポリコーム遺伝子群による発がん機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 11139249
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

菅野 雅元  広島大学, 医学部, 教授 (40161393)

研究分担者 神安 雅哉  広島大学, 医学部, 助手 (60304416)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
キーワードポリコーム遺伝子群 / 乳がん / クロマチン / 細胞周期 / 細胞死
研究概要

今までに多くの重要な「がん抑制遺伝子」が単離されてきた。それらは主に細胞の運命を決定する遺伝子群であった。しかし「細胞の運命を維持する機構」に関しては殆ど研究されていなかったのが現状である。この機構は、唯一、ショウジョウバエの遺伝学で、ポリコーム遺伝子群として知られていた。我々は、世界で始めて哺乳類のポリコーム遺伝子群(その中のmel-18遺伝子)を単離しその解析を、ノックアウト・マウスやトランスジェニック・マウスを用いて行ってきた。
現在までに、mel-18遺伝子が、(1)in vitroで、がん抑制遺伝子としての活性を持つこと、(2)c-myc遺伝子の発現を調節することにより、c-myc/cdc25カスケードを介してCyclin-CDK複合体の活性を制御し、細胞周期を調節していること、(3)BCL-2ファミリーの発現調節を介して細胞死・細胞生存を制御していること、等を明らかにしてきた。
最近、mel-18の+/-マウスを長期観察していたところ、乳癌が多発することが確認された。さらにその内の数例は肺などへの転移も起こしていた。このことは1995年に我々が(Kanno et al EMBO J, 1995)、mel-18は「がん抑制遺伝子活性」があると報告したことを、個体レベルで始めて証明した事になる。現在、点突然変異の有無を含めてその詳細を解析中である。現在その機構解析から、従来の「2-ヒット理論」ではなく「haploinsufficiency」で説明される新しいタイプの癌抑制遺伝子群であることがわかった。「なぜ正常な遺伝子のコピー数が半分になると細胞ががん化するのか?」という基本的な質問が出てきた。正常細胞の巨大な蛋白質複合体の解析から、核内の蛋白質複合体の消失が起きていることが判明した。原因は何であれ、正常な蛋白質複合体の不安定化が長期間継続することが発がんにつながると思われる。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ishihara,H.: "mel-18 regulates the susceptibility to cell death in intrathymic Tcell development via controling the BH3 family expression and their phosphorylation"Immunity,in press.

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Shoge,K.: "Rat retinal ganglion cells culture enriched with the magnetic sorter"Neuroscience Letter. 259. 111-114 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsu,O.: "mel-18 negatively regulates cell cycle progression upon B cell antigen receptor stimulation through a cascade leading to c-myc/cdc25"Immunity. 9. 439-448 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Hasegawa,M.: "Mammalian Polycomb group genes are categorized as new type of early response gene induced by B-cell receptor cross linking"Molecular Immunology. 35. 559-563 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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