研究課題/領域番号 |
11139259
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
間野 博行 自治医科大学, 医学部, 助教授 (90240704)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | Tec / チロシンキナーゼ / 三量体G蛋白質 / サイトカイン / Rho |
研究概要 |
Tecキナーゼは造血前駆細胞に広く発現し、これまでサイトカインおよびリンパ球表面抗原刺激など数多くの増殖刺激に反応してそのキナーゼ活性が誘導されることが示されてきた。そのため本キナーゼは骨髄系細胞およびリンパ球系細胞の増殖分化に深く関与することが予想された。 本研究計画において我々はTecキナーゼの具体的な機能を明らかにするぺく、その下流に働く機能分子の同定を酵母のtwo-hybrid法を用いて試みた。その結果新規ドッキング蛋白質BRDG1を初めとして複数の下流分子を同定する事に成功した。BRDG1はプレックストリンホモロジードメインを1ヶ有する新規機能分子であり、Tecによって細胞内で著明にチロシンリン酸化された。またBRDG1はBリンパ球に発現が豊富でありBリンパ球表面受容体刺激によってチロシンリン酸化されることよりBリンパ球内での新規シグナル伝達分子であると考えられた。 さらに我々はTecの生体内での機能を明らかにするべくtec遺伝子破壊マウスを作成した。本マウスをTecキナーゼファミリーに属する他のメンパーであるbtk遺伝子の破壊マウスと交配させたところBリンパ球成熟が完全に阻害された。従ってTecファミリーキナーゼは少なくともBリンパ球の発達に必須の機能を有すると考えられた。 またTecは細胞内低分子量G蛋白質であるRhoAの活性化を誘導可能であり、細胞の骨格制御にも関わることが明らかになった。
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