研究課題/領域番号 |
11139265
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
安田 秀世 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (40111554)
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研究分担者 |
本多 玲子 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (20277255)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | p53 / ユビキチン / MDM2 / MDMX / p73 / DNA依存性タンパク質りん酸化酵素 |
研究概要 |
(研究目的) 癌抑制遺伝子産物p53がDNA損傷に呼応して細胞内含量が増加することが知られているが、この増加はp53のユビキチン-プロテオソーム系による分解が抑えられる為と考えられる。E6/E6AP、ユビキチンリガーゼが作用するパピローマウイルス16、18型が感染している細胞ではウイルス由来タンパク質E6が細胞内タンパク質E6APと結合し、p53のユピキチンリガーゼとして作用するごとが明かとなっている。ところが上記ウイルスが感染していない細胞でのp53のユピキチン化の機構は明かになっていない。そこでこの機構を明かにしていくことがp53の細胞内での安定化、不安定化を考えるために重要と考えられる。そこでp53のユビキチンリガーゼの同定と諸性質を明かにすることを研究の目的とした。 (結果) 各種タンパク質をバキュロウイルス発現系、大腸菌発現系を用いて発現、精製後、ビオチン標識ユビキチンを用いて試験管内でタンパク質のユビキチン化反応をおこなった。ビオチン標識ユピキチン化タンパク質はSDSポリアクリルアミド電気泳動の後、パーオキシダーゼ標識アピジンによって検出した。点突然変異はPCR法を用いて導入した。 1、MDM2はE1およびE2としてUBCH5存在下、p53をユピキチン化するユピキチンリガーゼとして働き、また自己もユビキチン化する活性を持つ。また、DNA依存性タンパク質りん酸化酵素でりん酸化されたp53はこのユビキチン化を受けなくなった。 2、MDM2のC末に存在するリングドメイン構造を点突然変異導入によって破壊するとユビキチンリガーゼ活性は消失した。 3、MDM2の構造類似タンパク質MDMXにはユビキチンリガーゼ活性が存在しなかった。これはMDMXのC末にあるリングドメイン様構造は完全なものでない為と考えられる。 4、p53類縁癌抑制遺伝子産物p73α、βいずれもMDM2によるユピキチン化は観察されなかった。
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