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がん細胞のアポトーシス抵抗性を標的とする抗がん物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 11140215
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

早川 洋一  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (20208606)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワードras / がん細胞 / アポトーシス / IL-3 / δ-ラクトン / aspochalasin
研究概要

rasの変異によりアポトーシス抵抗性を獲得したがん細胞に対して選択的にアポトーシスを誘導する物質の発見を目的として、rasに依存して生存するBa/F3細胞に対して選択的に細胞死を誘導する物質を探索した。その結果、Talaromyces sp.3656-Al株の培養物中に目的の活性を有する新規物質HR67を見出した。各種NMR解析により、HR67は不飽和δ-ラクトンにアシル側鎖が結合した新規化合物であることが判明した。HR67はIL-3非存在下でrasを強制発現させたBa/F3細胞に対して低濃度でアポトーシスを誘導したが(IC_<50> 0.16μg/ml)、IL-3依存的に増殖するBa/F3細胞に対する活性はその10分の1以下であった(IC_<50> 1.8μg/ml)。また、Aspergillus sp.SS15の培養物中に、HR67と同様の活性を有する物質aspochalasin Dを見出した。さらに同じ生産菌の培養液から、aspochalasin Dと同一の骨格を有する新規物質SS15Eを単離した。各種2次元NMRの解析によりSS15Eはaspochalasin Dの二重結合の一つがエポキシドに置き換わった構造であることが明らかになった。Aspochalasin Dはras依存性のBa/F3細胞に対して低濃度で細胞死を誘導し、そのIC_<50>値は0.49μg/mlであった。一方、IL-3依存的に増殖するBa/F3細胞に対しては1.25μg/ml以下で細胞死は観察されなかった(IC_<50> 1.9μg/ml)。また、SS15Eはいずれの細胞に対しても25μg/ml以下では細胞死を誘導しなかった。Aspochalasin Dの添加によって細胞死を起こした細胞にはアポトーシスに特徴的なDNAの断片化が観察された。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.W. Kim., K. Shin-ya, K. Furihata, Y. Hayakawa, Ho. Seto: "Oximidines I and II: Novel antitumor macrolides from Pseudomonas sp"Journal of Organic Chemistry. 64(1). 153-155 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] N. Tsuge, K. Furihata, K. Shin-ya, Y. Hayakawa, H. Seto: "Novel antibiotics, pyrisulfoxin A and B produced by Streptomyces californicus"The Journal of Antibiotics. 52(5). 505-507 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Y. Hayakawa, M. Nakai, K. Furihata, K. Shin-ya, H. Seto: "Trichostatin D, a new inducer of phenotypic reversion in transformed cells"The Journal of Antibiotics. (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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