研究課題/領域番号 |
11140260
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
秋山 伸一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117413)
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研究分担者 |
小松 正治 鹿児島大学, 医学部, 非常勤講師
谷 綾子 鹿児島大学, 医学部, 助手 (70284867)
古川 龍彦 鹿児島大学, 医学部, 助手 (40219100)
陳 哲生 鹿児島大学, 医学部, 学振特別研究員
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | チミジンホスホリラーゼ / 2-deoxy-D-ribose / 2-deoxy-L-ribose / TPI / 低酸素 / アポトーシス / 転移 / 血管新生 |
研究概要 |
KB、Jurkat、HL60、PC-3細胞にTPcDNAをトランスフェクトしてTP高発現細胞を樹立し、低酸素に対する反応性、浸潤能、走化性、を調べ、TPを発現していないコントロール細胞と比較して差異を調べ、その機構を解析し、TP阻害剤、2-deoxy-L-riboseの効果を検討した。また、コントロール細胞に2-deoxy-D-riboseを作用させ、低酸素に対する反応性の変化を調べ、その機構を調べた。 TPは血管新生以外に低酸素で誘導されるアポトーシスに対して細胞に耐性を賦与することが判明した。TPによるチミジン分解産物中2-deoxy-D-riboseが血管新生活性を有し、低酸素で誘導されるアポトーシスに耐性を賦与した。2-deoxy-L-riboseは、2-deoxy-D-riboseによるこの耐性賦与を阻害した。低酸素下ではHIF-1αの発現が増加し、Bcl-2、BcL-XLの発現レベルを低下させるが、2-deoxy-D-riboseはそれらの反応を抑制した。TP cDNAをトランスフェクトしTPを高発現したKB/TP細胞は、TPを発現していないKB/CV細胞に比べ、浸潤能、走化性が亢進していた。両細胞をヌードマウスに移植したとき、KB/TP細胞の血管新生、増殖能、転移能は、KB/CV細胞に比べ高く。アポトーシス細胞比率は低かった。TPの阻害剤であるTPIは、TPによるこれらの働きを抑制することにより腫瘍の増殖、転移を抑制していることが示唆された。
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