研究課題/領域番号 |
11142212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
三田 和英 放射線医学総合研究所, 第2研究グループ, 研究員 (30159165)
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研究分担者 |
根井 充 放射線医学総合研究所, 生物影響研究部, 研究員 (10164659)
市村 幸子 放射線医学総合研究所, 生物影響研究部, 研究員 (40158754)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | カイコ / 翅原基 / 複眼 / 変態 / cDNA / cDNAカタログ化 / EST / エクジソン |
研究概要 |
本研究の目的は、カイコを用いて、変態や脱皮時の組織からcDNAライブラリーを作製し、そのシーケンスを決めることによって変態や脱皮に関与する遺伝子群を網羅し、かつ、それら遺伝子の発現様式を調べることにより、変態や脱皮に伴う成虫組織の形成機構、器官再生機構を分子生物学的に解明することである。具体的には翅原基と複眼の変態時の変化を解析し、以下の新しい知見を得た。(1)変態ホルモンによる翅原基分化における遺伝子発現カスケードを明らかにした。特に、翅原基ではAngiotensin converting酵素(ACE)がエクジソンのearly effectorgeneの1つであること、しかし、複眼ではACEは全く発現せず、別の因子がearly effector geneであることが分かった。early effector gene family二によって組織分化後の組織特異的遺伝子発現制御を行っている可能性が示唆された。(2)ユビキチンの全遺伝子を決定した。このうちポリユビキチン遺伝子が翅原基の変態に関与し、エクジソンでその発現が誘導されることが分かった。(3)5種類のチューブリンベータ鎖遺伝子と3種類のチューブリンアルファー鎖遺伝子を決定した。(4)全ESTデータベース化ら組織特異的に発現する遺伝子と全組織で発現する(ハウスキーピング)遺伝子をリストアップし、それらのGC含有率を比較したところ、ハウスキーピング遺伝子のほうが組織特異的発現遺伝子より7%高いことが分かった。カイコでもハウスキーピング遺伝子は高GC領域を、組織特異的遺伝子はむしろ高AT領域を好むという高等動物での傾向と一致していることが分かった。
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