研究課題/領域番号 |
11143215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
藤田 雅俊 愛知県がんセンター, ウイルス部, 主任研究員 (30270713)
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研究分担者 |
鶴見 達也 愛知県がんセンター, ウイルス部, 部長 (90172072)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | DNA複製 / ヒト体細胞 / ホルマリンクロスリンク / クロマチン免疫沈降法 / ヒトグロビン領域 / MCM / CDC6 / ORC |
研究概要 |
本研究の目的はORC、CDC6、MCM等の複製開始蛋白がin vivoで結合しているゲノムDNA領域を同定することである。まず、従来より行ってきたMCMとクロマチンの結合をATPで安定化し、制限酵素で可溶化し免疫沈降でMCM-クロマチン複合体を単離するという方法を用い、そのクロマチンDNAを幾つかクローニングした。しかし当初期待していた配列上の類似性は認められず、また平行して行っていた生化学的検討から、MCMの結合部位が、ORCやCDC6の結合部位とまったく同じではないことが分かってきたので、これらが複製開始点とどのような関係になっているかを各々の部位について検討するのは困難が予想されたので行わなかった。そこで、すでに複製開始点であることが示されており、生物学的にも興味深いグロビン領域を標的に、ホルマリンクロスリンクを用いたクロマチン免疫沈降法を行うべく検討を始めた。ホルマリンクロスリンク法については、酵母では成功例の報告が多いが、ヒト等の高等真核生物においてはその核構造の複雑性ゆえか、成功例は少なく、至適条件も確立されていない。申請者らは最近ようやく至適と考えられる条件を確立した。この条件設定は、申請者らが従来行ってきた研究において明らかにしてきたヒト複製制御蛋白の核内制御をもとに、それがクロスリンクによってどれだけ保持できるかと言うことを指標に行った。すなわち、可溶型は架橋後も界面活性剤で可溶化されるが、結合型はクロマチンやマトリックスに架橋され、本来は可溶化される高塩処理によっても可溶化されないという条件をさがした。本法を用いることによって、グロビン領域における複製開始蛋白の結合の同定が可能となってきており、現在検討を精力的に進めつつある。
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