ユビキケン・プロテアソーム系による酵母細胞機能制御の解析

• 研究課題/領域番号: 11144208
• 研究種目: 特定領域研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 東江 昭夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90029249)
• 研究期間 (年度): 1999
• 研究課題ステータス: 完了 (1999年度)
• 配分額: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円); 1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
• キーワード: 出芽酵母 / 26Sプロテアソーム / Nob1 / 2-hybridスクリーニング / RPN3

研究概要

酵母の26Sプロテアソームの機能制御を司る因子を得る目的で、lex-Rpn12をベイトに2-hybridスクリーニングを行った結果RPN3と新奇遺伝子NOB1を得た。本研究ではNOB1の機能解析を行った。NOB1は必須遺伝子であることがわかった。Nob1のホモログを検索したところヒト遺伝子HP-10が最も近縁な遺伝子であることが分かったが、HP-10を酵母で発現させてもnob1欠失を相補できなかった。Nob1に対する抗体をウサギで作製した。この抗体を用いて細胞内のNob1を検出したところ、SDS-PAGEでNob1は塩基配列から予想されたサイズより大きいところに泳動された。Nob1とプロテアソームの関係を調べるために、酵母細胞抽出液をグリセロール密度勾配遠心で分画し、ウヱスターンブロットによって、Nob1と26Sプロテアソーム構成成分との沈降位置を調べた。Nob1はプロテアソームを含む画分に存在し、軽い領域には検出されなかった。さらに、Nob1とプロテアソームの関係を、26Sプロテアソームの構成成分であるRpt1(ATPase)との共沈実験により確認した。Nob1は増殖中の細胞にだけみられ、プロテアソームに結合して機能する蛋白質であることが推定される。

研究成果

• [文献書誌] Tune, Y., Tanahashi, N., Tanaka, K., Fujimuro, M., Yokosawa, H.: "Nob1, a new essential protein, associates with the 26s proteasome of growing sacchanomyes cerevillal cells"Gene. (in press). (2000)
• [文献書誌] Nishizawa, M., Kanoya, Y., and Tohe, A.: "Mouse cyclin dependent kinase (Celk)5 is a functional homologene of a yeast Celk, pho85 kinase"J. Biol. Chem.. 274. 33859-33862 (1999)
• [文献書誌] Takeuchi, J., Fujimuro, M., Yokosawa, H., Tanaka, K., Tohe, A.: "Rp-9 is required for efficient assembly of the yeast 26S proteasome"Nul. Cell Biol.. 19. 6575-6584 (1999)
• [文献書誌] Takeuchi, J. and Tube, A.: "Genetic interaction between compact of the yeast 26s protamese; Synthetic lethalig between a mutating in RPN12 and RPT1"Mul. Gen. Genet.. 262. 145-453 (1999)
• [文献書誌] Tohe, A. and Oguchi, T.: "Las 21 participates in extracellular phenomenon in sacchanomyces cerevisiae"Gene Genet. sys.. 74. 241-256 (1999)
• [文献書誌] Tsukamoto, S., Matsunanga, S., Fesetani, N. and Tohe, A.: "Theopederins F-J; Five new antifungal and cyrotoxic metabolites from the marine spurge Theonella swithes"Tetrahedom. 55. 13697-13702 (1999)