研究課題/領域番号 |
11144223
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 真司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20243214)
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研究分担者 |
辻本 賀英 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70132735)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 細胞死 / アポトーシス / Caspase / システインプロテアーゼ / 蛋白分解 / 基質蛋白質 |
研究概要 |
アポトーシスの実行においてカスペースが重要な役割を果たしていることが明らかとなっている。我々はカスペースの未知の基質蛋白質を同定するためにyeast two-hybrid systemを利用したクローニング方法を確立した。本法ではカスペースの2つのサブユニットを別々のプロモーター制御下において発現させ、小サブユニットをLexA DNA結合領域と融合させた。さらにyeast内での酵素-基質複合体の安定性を確保するために、基質蛋白質が分解されないように酵素の活性中心に点突然変異を導入した。本法を用いてライブラリーをスクリーニングし、幾つかのカスペースの基質候補を同定した.まず、細胞骨格調節蛋白質であるゲルソリンがカスペースの基質であることを明らかにするとともに、ゲルソリンがミトコンドリアから細胞質へのチトクロームcの遊離を抑制することによってアポトーシスを抑制することを明らかにした。また、抗酸化作用を持つ酵素群の転写誘導に重要な役割を果たしている転写因子NRF2がカスペースの基質であり、カスペースによるNRF2の切断がアポトーシスの実行に重要な役割を果たすことを明かにした。一方、アポトーシス実行に特徴的な核の形態変化はカスペースによって引き起こされることが明らかとなっているが、活性化したカスペースが核へ移行するのか、或いはカスペースの基質が核へ移行するのか不明のままであった。我々は活性型カスペース-3を特異的に認識する抗体を作成することにより、アポトーシス実行時には活性型カスペース-3そのものが核へ移行することを明らかにした。現在核内に局在するカスペース-3の基質候補の解析を進めるとともに、核の形態変化との関係を明らかにする目的で研究を進めている。
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