研究課題/領域番号 |
11144235
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
久永 眞市 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20181092)
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研究分担者 |
斎藤 太郎 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (70301413)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | CDK5 / サイクリン / p35 / カルパイン / プロテアソーム / 神経細胞 / 細胞死 |
研究概要 |
CDK5は神経細胞で発現する特異なサイクリン依存性キナーゼである。増殖細胞におけるCDK_Sの活性は活性化サブユニットサイクリンの合成・分解によって制御されている。CDK5も活性化サブユニットであるp35との結合により活性化されるが、その分解機構については全く判っていない。我々はラット脳初代培養神経細胞を用いて、p35がターンオーバーの早い蛋白であり、その分解はプロテアソームによること、分解とともにCDK5活性も減少することを明らかにした。さらに、in vitroの分解系を作成し、p35のリン酸化が分解の引き金になっていることを示した。また、CDK5の精製過程でp35はp25へと限定分解されることが判っていたが、この分解に関わるプロテアーゼも未同定であった。ラット脳抽出液にCa^<2+>を加えると、p35からp25への限定分解が起こり、その分解はカルパイン阻害剤により制御された。培養神経細胞でも同様の結果が得られ、また、精製カルパインによりp35がp25で分解されることなどから、p35の限定分解にはカルパインが関与することが示された。P35と結合したCDK5は細胞骨格または膜分画と結合していたが、p25への限定分解で可溶性分画に遊離されてきた。この限定分解は神経細胞死誘導時に観察された。神経細胞死が誘導された時に見られる限定分解はCDK5の細胞内局在を変化させ、神経細胞の生存に好ましくない蛋白をリン酸化し、細胞死を促進させるのではないかと考えられた。
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