研究課題/領域番号 |
11145209
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉田 薫 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50111373)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サッケード / ポーズニューロン / ラッチ信号 / トリガー信号 / 相互抑制 / 細胞内記録 |
研究概要 |
サッケードジェネレータを構成する最も重要な神経要素は、バーストニューロンとポーズニューロンであり、いずれも極めて特徴的な発射パタンを示す。前者はサッケードに一致してバースト発射し、その頻度はサッケード速度をコードする。ポーズニューロンは注視時に高い発射活動を示し、バーストニューロンを持続的に抑制しているが、サッケードに一致して活動を休止し、その結果抑制が解除されてバーストニューロンの発火が可能になる。ポーズニューロンの活動休止はサッケードの持続を決める最も重要な信号であるが、どのようなメカニズムにより活動休止が生ずるかは明らかにされていない。本研究では、覚醒ネコを用い、実際にサッケードが起こる際のポーズニューロンの膜電位変化を細胞内記録法により調べ、活動休止がどのようなシナプス入力より引き起こされるかを解析した。その結果、膜電位はサッケードに先行して急激な過分極性変化を示し、この膜電位変化はクロールイオン注入により脱分極性応答に逆転したことから、抑制性入力により生ずるIPSPであることが明らかにされた。定量解析の結果、この抑制は眼球速度に比例した成分と、これに先行する早い成分からなることが明らかにされた。眼球速度に比例した成分は、ポーズニューロンがバーストニューロンから抑制性入力を受けることを意味する。次に、トリガーの役割を果たす早い成分の起源を調べた結果、ポーズニューロンはサッケード上位中枢である上丘から2シナプス性の抑制を受けることが明らかにされた。以上の結果から、ポーズニューロンの活動休止の開始、したがってサッケードの開始はおそらく上丘からの入力により制御され、一方その持続はサッケードジェネレータ内部のバーストニューロンからの帰還入力により制御されることが明らかになった。バーストニューロンとポーズニューロンの間の相互制御は、バーストの持続とポーズの持続は自動的に等しくする機能を果たすと考えられる。
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