研究課題/領域番号 |
11145210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
関野 祐子 群馬大学, 医学部, 講師 (70138866)
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研究分担者 |
佐治 真理 北里大学, 医療衛生部, 教授 (50114179)
白尾 智明 群馬大学, 医学部, 教授 (20171043)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 上乳頭体核 / CA2 / 歯状回 / 海馬 / シーター波 |
研究概要 |
視床下部にある上乳頭体核は、パペッツの情動回路の一部であり、海馬シーター波と同期して発火していることで知られる。この核の神経細胞は、海馬CA2領域と歯状回顆粒細胞層に投射している。しかし、海馬内興奮伝播に対する制御機構はまだ明らかではない。そこで本研究では、神経興奮により発現するc-fosタンパクを免疫染色することで、神経興奮の経路を可視的化する方法により、上乳頭体核神経活動と海馬の神経活動の関係を解析した。 カイニン酸を扁桃体に注入したけいれんモデルでは、c-fosタンパク発現は扁桃体、視床、嗅内皮質、海馬歯状回、CA3、CA1へと経時的に広がっていく。けいれん誘発2時間後には海馬全体にタンパク発現が認められる。扁桃体へのカイニン酸投与とほぼ同時に上側乳頭体核にムシモールを注入し、海馬内けいれん波伝播とc-fosタンパク発現に及ぼす影響を解析した。その結果、ムシモール注入により海馬内で記録される脳波は平坦になった。これは、after dischargeの後に、脳波がいったん平坦になる過程からの脳波の復活が見られないことに起因するらしい。また、c-fosタンパク発現が嗅内皮質には同レベルでみとめられるので、海馬内への興奮の伝播が抑制されたと解釈される。
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