研究課題/領域番号 |
11145232
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
安井 湘三 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
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研究分担者 |
古川 徹生 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (50219101)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 多出力系 / ニューラルネットワーク / 内部表現 / 構造学習 / 隠れ素子 / 刈り込み / アナロジー / 類推 |
研究概要 |
標記の課題は、昨年度より「アナロジーによる学習・類推」という発展的応用テーマにその重点で移行した。本年度の成果は以下の通り。 (1)埋もれた関係同型の抽出: 実際のアナロジーでは、多くの情報から余分なものを切り落とし共通するもの、すなわち、関係同型の部分を認識・抽出することを行っている。この能力について本ANNをテストした。すなわち、例えば、太陽系のデータに(月、周りを回転する、地球)を、原子系のデータに(陽子、含まれる、原子核)と(中性子、含まれる、原子核)を追加した。結果は期待通り、これら余分なものに邪魔されることなく本来の抽象化内部モデルが生成された。 (2)複数組アナロジーの同時学習と抽出化内部モデルの分離生成: 昨年度から継続して様々な組み合わせをテストした。例えば、「太陽系、原子」のアナロジーと「電流、水流」のアナロジーの同時学習である。結果は期待通り、2個の抽象化内部モデルが別々に生成された。また、同時学習ではなく、「電流、水流」を後で追加学習しても最終的には同様の結果を得た。 (3)既得の抽象化モデルへのアクセス: 我々は或る状況に遭遇したときに過去にもいくつか似たことがあったと思い出す。本ANNの文脈で言い換えると、過去の学習で蓄積した既得の複数組アナロジーの中より現データ群にフィットする抽象化内部モデル(個別アナロジー記憶)を自律的に選別・抽出するということである。事実これが可能性であることが示された。例えば、(2)の実験の後に「熱流」のデータを教えると関係同型である「電流、水流」を一般化した抽象化内部モデルの方に結合する。すなわち、既成の抽象化モジュールは結合荷重空間におけるアトラクターとして働く。 (4)その他: 本ANNを用いてアナロジー類推の様々なテストを行ったが、スペースの関係で省略。
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