研究課題/領域番号 |
11146201
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 和生 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)
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研究分担者 |
久保 喜平 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40117619)
布柴 達男 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10270802)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | チミングリコール / 自然突然変異 / オスミウム酸 / 5-ヒドロキシシトシン / leading鎖合成 / lagging鎖合成 / 8-oxoG / 8-oxo-dGTP |
研究概要 |
大腸菌NKJ1004(nth nei)株中で複製させたsupF遺伝子を持つプラスミド、pTN89、の自然突然変異、オスミウム酸誘発突然変異を調べたところ、G:C→A:T変異が高い頻度で生じていた。A:T塩基対では変異は増加していない。nth nei二重欠損株は、チミングリコールや5-ヒドロキシシトシンの修復欠損である。オスミウム酸は高い頻度でチミングリコールを作ることが知られている。従って、チミングリコールには変異原性はないと結論することが出来る。G:C→A:T変異の原因損傷については、5-ヒドロキシシトシンなどのシトシン損傷が関係している可能性がある。つぎに、これらの変異生成がDNA複製の1eading鎖合成、lagging鎖合成に影響されるかどうかを調べた。使用したのは、mutM mutY二重変異株で、この株ではDNAにできた8-oxoGの修復は全く見られない。supF遺伝子の複製方向が別である2種のプラスミドを作り、mutM mutY株での自然突然変異を調べたところ、変異頻度においても、変異の場所においても、2つのプラスミドでは差は認められなかった。同様に2種のプラスミドをmutT欠損株で調べたところ、変異頻度も変異のスペクトルでも差はなかった。mutT株ではヌクレオチドプール中の8-oxo-dGTPは取り除かれない。従って、DNA複製の時に異常塩基を鋳型にしたり、異常塩基を取り込む際に、1agging鎖合成でも、leading鎖合成でも同じ程度の忠実性であることが分かった。
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