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脳神経症状を伴う実験マウスマラリアにおける好中球と関連サイトカインの関与

研究課題

研究課題/領域番号 11147204
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関山形大学

研究代表者

仙道 富士郎  山形大学, 医学部・免疫学・寄生虫学教室, 教授 (80091833)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード実験的脳マラリア / Plasmodiumberghei ANKA / 好中球 / サイトカイン / CBA / Nマウス
研究概要

実験的脳マラリア(ECM)における好中球と関連サイトカインの関与を明らかにすることを目的として、好中球を選択的に枯渇させた感受性CBA/Nマウスを用いて、Plasmodium berghei ANKA(PbA)の感染実験を行なった。その結果、1)感染1日前から好中球を枯渇させておくと、90%以上のマウスで神経症状発生が抑制されたが、感染5日後の処置では効果は認められなかった。2)好中球枯渇群では、強度の貧血と高虫血症を伴って感染3〜4週後に全ての個体が死亡したが、神経症状の発生は認められなかった。一方、3)IgG抗体投与コントロール群では、感染8〜11日後に種々の神経症状の発生が認められたが、高虫血症は低度であった。なお神経症状出現48時間以内に、全ての個体が死亡した。4)枯渇群とコントロール群では、虫血症に統計学的な有為差は認められなかった。6)末梢血赤血球数も、両者間で有為差は認められなかった。7)コントロール群では、正常マウスに比べて感染1日後の脾臓red pulp内好中球数が増加していたが、枯渇群では認められなかった。8)枯渇群のcerebellum,olfactory,lobe/bulbs,frontal lobe,periental lobe,mid-brainにおける微小出血は、コントロール群に比べて低度であった。9)コントロール群ではIL-2,IL-10,IL-12p40,TNF-αおよびIFN-γのmRNA発現が、感染1日後の脾臓で認められた。これに対して枯渇群では、IL-12p40およびIFN-γ mRNAは認められなかった。以上のように、PbA感染早期の感受性マウス末梢血好中球の枯渇は、ECMの発症を阻止するとともに、脳内の単球消失および微小出血を劇的に低下させることが明らかになった。これはECM発症に好中球が関与しており、しかもPbA感染早期におけるサイトカイン産生等をmodulateしていることによる可能性が強く示唆された。現在、脳内サイトカインmRNAの発現について検討しているところである。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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