研究課題/領域番号 |
11147231
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高宮 信三郎 順天堂大学, 医学部, 助教授 (90138206)
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研究分担者 |
青木 孝 順天堂大学, 医学部, 教授 (20053283)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ネズミマラリア原虫 / ミトコンドリア / 呼吸鎖 / 抗マラリア剤 / 生化学 |
研究概要 |
本研究では、生化学的解析に十分耐えうるネズミマラリア原虫(赤内型)ミトコンドリアの調製法を確立し、その重要な機能の一つである呼吸鎖電子伝達系の生理的意義と宿主ミトコンドリアとの相違点を明らかにすることを目的としている。これまでの研究から我々は、N_2 cavitation によるマイルドな細胞破砕と密度勾配遠心分画を併用し、生化学および電顕形態学的にも比較的良好なミトコンドリア分画を得ている。本年度はこのように調製したミトコンドリア分画のintactness を評価し、また、マラリア原虫ミトコンドリアの選択的プローブとしての有用性を検討する目的で、2種類の蛍光色素、すなわちこれまですでに使用されているローダミン色素と、抗癌作用を有するロダシアニン系色素MTK-077の取り込みを比較検討した。まず、最初に当該色素のネズミマラリア原虫(P. berghei) 赤内型への取り込みを蛍光顕微鏡で調べたところ、MKT-077はローダミン123と同様、感染赤血球内のマラリア原虫に取り込まれることが明らかになった。次に、赤内型マラリア原虫ミトコンドリア分画と色素をincubate 後、密度勾配遠心し、勾配上の色素の分布をしらべた結果、ローダミン123と同様、MKT-077を取り込むことが示唆された。さらに、定法により単離したマウス肝臓ミトコンドリアによる色素取り込みを、フローサイトメトリーで検討すると、本ミトコンドリアはローダミン123を取り込むが、MKT-077は取り込まなかった。これらの結果はMKT-077はマラリア原虫ミトコンドリアに比較的選択的に取り込まれることを示唆するものであるが、現在、他の蛍光色素もふくめさらに詳細な検討を行っている。
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