研究課題/領域番号 |
11149204
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 一三 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30126057)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | ゲノム進化 / 多様性 / ガノム再編 / 遺伝子組換え / 相同組換え / 制限酵素 / ゲノムメチル化 |
研究概要 |
A)染色体上の制限修飾遺伝子によってドライブされるゲノム再編 大腸菌染色体にPaeR7I制限修飾遺伝子を挿入し、これを形質導入での相同組み換えによって相同なDNAで置き換えようとした。このときにゲノムに起きる大規模なリアレンジメントの構造を、レアカッターによる制限分析、パルスフィールドゲル電気泳動、サザン法、インバースPCR、シークエンシングによって解析し、トランスポゾンIS3間の不等交差による染色体の大規模重複・逆位が起きていることを証明した。 枯草菌染色体にBamHI制限修飾遺伝子を挿入し、これを自然形質転換での相同組み換えによって相同なDNAで置き換える系で、制限修飾遺伝子による抵抗を検出した。 B)近緑細菌ゲノム配列の比較からの、制限修飾遺伝子による新しいゲノム多型形成の機構の発見 二つのピロリ菌全ゲノム中の制限修飾遺伝子を比較して、制限修飾遺伝子が水平伝達していることの証拠を得た。また、制限修飾遺伝子が関与するらしい「長い標的DNAの重複を伴う遺伝子挿入」という遺伝子伝達機構を発見した。それを制限修飾遺伝子の利己的なふるまいと関係づけるモデルを提出した。 C)大腸菌のRecBCD酵素によるカイ配列の認識の役割 制限修飾遺伝子喪失後に起きる染色体切断と分離後宿主殺しに、カイ配列を認識するRecBCD酵素が重要であることを証明した。 同様に、酸化的損傷などによって自然に起きる染色体切断にもRecBCDカイ系が重要であることをパルスフィールドゲル電気泳動で示した。 D)遺伝子間ホモロジー相互作用と制限酵素作用に依存する非相同組換え 「ホモロジー相互作用と1型の制限酵素によって引き起こされる非相同組換え」に関与する遺伝子産物を同定した。二つの遺伝子のホモロジーが無くなる端で起きる非相同組換えの産物を解析した。
|