研究課題/領域番号 |
11151205
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
酒井 敦 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (30235098)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | タバコ(Nicotiana tabacum) / BY-2 / 色素体 / ミトコンドリア / 転写 / DNA複製 / RNAポリメラーゼ / DNAポリメラーゼ |
研究概要 |
本研究は、単離色素体核・ミトコンドリア核を用いたin vitro転写/DNA合成体を活用し、特にDNAおよびRNAポリメラーゼに注目しつつ、(1)これらオルガネラのDNA複製/転写系が互いにどのような影響を及ぼしつつ進化してきたか、(2)植物細胞の増殖・分化過程(特に光合成機能獲得過程)において両オルガネラの複製/転写機能がどのような機能により統合的に制御されているか解明することを目的とする.今年度の主要成果は以下のとおりである. 1.対数増殖期のタバコ培養細胞BY-2、根冠型細胞への分化を誘導したBY-2、タバコ植物体の成熟葉から単離した原色素体核、アミロプラスト核、緑葉体核を用いたin virto転写系を用いた解析の結果、光合成型色素体における転写にはtagetitoxin感受性型RNAポリメラーゼが働いているのに対し、非光合成型色素体においてはtagetitoxin非感受性型RNAポリメラーゼが主力となっていることが明らかになった。しかしながら、詳細な解析の結果、幾つかの光合成関連遺伝子(psbA等)やtRNA遺伝子(trnQ,trn fM等)は非光合成型色素体においてもtagetitoxin感受性PNAポリメラーゼにより選択的に転写されていることが明らかになった。 2.対数増殖期にあるタバコ培養細胞BY-2から単離した原色素体核とミトコンドリア核の2MNaCl抽出液をアフィニティー(heparin)、陽/陰イオン交換、ゲルろ過、ならびに疎水性などの各種クロマトグラフィーにかけ、色素体およびミトコンドリアのDNAポリメラーゼの挙動を調べた結果、いずれの場合も両オルガネラのDNAポリメラーゼはよく似た挙動を示すことを明らかにした。
|