研究課題/領域番号 |
11152209
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50231725)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 骨形成 / 骨芽細胞 / 細胞分化 / 転写因子 / 遺伝子発現 / Runx / Cbfal / Pebp2aA |
研究概要 |
骨組織の形成機構の分子メカニズムを明らかとするためには、骨において発現が認められ、骨分化マーカー遺伝子の発現を調節する転写因子およびその発現調節因子、骨形成の場を構築している骨基質蛋白が時間空間的にどのようなネットワークを形成しているかを知る必要がある。Runx2(Pebp2aA/Cbfa1/AML3)は、ノックアウトマウスの解析から骨芽細胞、軟骨細胞における分化形質の発現に必須の転写因子であることが示されている。そこで本研究では、Runx2に焦点を当て、それ自身の骨細胞における発現制御機構及びRunx2による骨分化マーカー遺伝子の発現発現調節機構(分子機能)を分子生物学的手法を用いて検討した。 1 骨芽細胞におけるRunx2の発現制御 カルシウム代謝に関わるホルモン、サイトカインのなかでRunx2の発現を制御するものの検索を行ったところ、FGFが強力な発現抑制因子であることを見い出した。またFGFによるRunx2遺伝子の発現抑制についてさらなる解析を行い、FGFは、Runx2のアイソフォームのなかで、骨芽細胞に比較的特異的に発現し、機能することが知られているOsf2/Til-1の発現量のみを選択的にかつ一過的に減少させることを明らかとした。 2 軟骨細胞におけるRunx2の発現制御 当教室で樹立した軟骨細胞様細胞株TC6、並びに初代培様軟骨細胞におけるRunx2の発現と制御について検討を行った。その結果、Runx2は、軟骨細胞において恒常的に発現していること、BMP2によって、濃度、時間依存的に発現量が増加することを見い出した。また、BMP2によるRunx2の発現増強効果は、転写阻害剤によって消失し、蛋白合成阻害剤には影響されなかったことからBMP2によるRunx2遺伝子の発現制御は新規蛋白の合成を必要としない直接的なものであることが示唆された。
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