研究課題/領域番号 |
11152214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高田 慎治 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60206753)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 発生 / 形態形成 / 細胞間相互作用 / 受容体 / シグナル分子 |
研究概要 |
Wnt-3aはその変異体マウスの解析から、体節中胚葉細胞の運命決定や背側神経管の細胞増殖の制御といった多様な細胞現象に関与することが知られている。Wntシグナルの場合、受容体をコードすると考えられているFrizzled遺伝子が脊椎動物では多数存在すること(マウスの場合少なくとも10個)が示されており、細胞ごとに発現するFrizzled遺伝子に違いがあることがWnt-3aに対する反応の多様性を生じさせる一因となっている可能性が考えられる。その可能性を検討するため、本研究ではWnt-3aの受容体として機能しうるFrizzledの探索を行った。Wnt-3aタンパク質をさまざまなFrizzled遺伝子を発現させた培養細胞に添加しWntシグナル伝達が実際に引き起こされるかどうかを検討したところ、複数のFrizzledのメンバーがWnt-3aシグナルを伝達しうることを明らかにした。一方、マウス胚でのFrizzled遺伝子の発現パターンの解析から、我々が独自にクローニングしたFrizzled-10遺伝子はWnt-3aシグナルが細胞増殖に働く神経管の背側領域には発現するが、このシグナルが細胞運命の決定に作用する体幹尾部には発現しないことを示してきた。そこで、Frizzled-10遺伝子の発現そのものがWnt-3aシグナルに対する応答の多様性を決める一因になっている可能性があるのではないかと考え、ノックアウトマウスを作製してこの遺伝子の役割を調べることにした。本年度は遺伝子ターゲティングによりFrizzled-10遺伝子に変異が挿入されたES細胞株を獲得し、その細胞株に由来するキメラマウスを多数作成した。
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