研究課題/領域番号 |
11152237
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
岡部 正隆 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (10300716)
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研究分担者 |
広海 健 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70291888)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 感覚器 / ボディープラン / bHLH型転写因子 / cut遺伝子 |
研究概要 |
これまで、感覚器特異的bHLH型転写因子をコードするAS-C遺伝子群とatona遺伝子はそれぞれの感覚器の特異化と前駆細胞の運命決定の両方を行っていると考えられていた。しかしながら、研究代表者はこれらの突然変異体の表現型が、すべての感覚器前駆細胞に共通に発現するbHLH型転写因子Asenseを発現させることにより救済されることを明らかにした。このことは、発現させるbHLH型転写因子の種類にかかわらず、bHLH型転写因子を発現する領域が感覚器を特異化する別の情報を持っていることを示唆している。本研究では、機械刺激受容器を伸展受容器間の形質転換を示すcut突然変異体に注目し、cut遺伝子の発現を制御する体節内位置情報を明らかにすることに着想した。 機械刺激受容器前駆細胞の発現に十分なcut遺伝子のcis調節領域は、転写開始点から-30kbに存在する2.8kbのゲノム領域(A3)に存在することがすでに報告されている。我々はこれまでに、A3領域にレポーターとしてlacZ遺伝子を結合させた遺伝子組換えショウジョウバエ(A3-lacZ)を用いて、cut欠失変異体におけるA3領域の機能解析を行い、このA3領域の活性がcut遺伝子のautoregulationに依存したものではないことを確認した。A3領域の全塩基配列を明らかにしたところ、この中にbHLH転写因子の結合配列であるE-box(CAGGTG)が3箇所存在することを明らかになった。さらに、A3領域を細分化してlacZレポーターと融合させたDNAコンストラクトを構築し、遺伝子組換えショウジョウバエの作成を行い、cut遺伝子の発現に十分なcis調節領域を狭めることを試みた。これまでにcut遺伝子の発現にはA3領域の上流側400bpで十分であることが明らかとなった。上記の3箇所のE-boxは全て上流側400bp内に存在する。
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