研究課題/領域番号 |
11153205
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本間 光一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (90251438)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | calreticulin / 抗菌ペプチド / 好中球 / U937 |
研究概要 |
本研究課題は、calreticulinの好中球活性化における機能を解明することを目的としている。これまでに研究代表者は、昆虫の抗菌ペプチドをリードとして、より抗菌性を高めたペプチド(L5)が、マウスにおいてMRSAの感染を防御すること、及びその作用メカニズムの一つとして、L5が好中球を活性化し活性酸素を産生させることを示してきた。昨年度までに、L5が細胞膜に存在するcalreticulinと特異的に結合することで好中球を活性化することを示した。今年度は単球系の細胞へ分化するU937細胞にL5を作用させると、好中球の場合と同様に活性酸素が産生されることを新たに見いだした。そこでL5を作用させる前処理として、抗calreticulin抗体を添加しておいたところ、L5による活性化がほぼ完全に阻害されることが明らかになった。また、calreticulinの局在を明らかにするために蛍光抗体法を行ったところ、細胞膜におけるcarleticulinの存在が確認された。さらに、calreticulinのCドメインに対する抗体を作用させるとL5を加えなくても活性化が引き起こされるという興味深い現象を発見した。これらの結果は、細胞膜に存在するcalreticulinが、細胞外からのシグナルを受け止め、細胞内の活性酸素産生系までそれを伝達する役割を果たす蛋白であることを示す。
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