研究課題/領域番号 |
11153216
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
河野 憲二 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (50142005)
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研究分担者 |
木俣 行雄 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 助手 (60263448)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 小胞体ストレス / シャペロン / 膜キナーゼ / アポトシス |
研究概要 |
細胞に小胞体ストレス(グルコース飢餓、還元化など)がかかり小胞体内にunfolded proteinsが蓄積すると、BiPをはじめとする小胞体シャペロンが転写レベルで誘導される。この反応はUnfolded Protein Response(UPR)と呼ばれ、酵母からヒトに至るまで進化的に保存された細胞のホメオスタシスに関わる重要な応答である。出芽酵母UPR経路では、小胞体膜上のlre1pキナーゼがこのシグナル伝達に重要な役割を果たしている。lRE1遺伝子は酵母では1種であるが、動物細胞ホモログはα、β2種類見つかっている。私達は2種のホモログの生理機能を明らかにする目的で、Tet off誘導型transfectantsを取得しその解析を行った。UPR経路は、小胞体膜キナーゼの過剰発現によっても誘導することが可能であることがわかっている。そこでヒトhlRE1α及びhlRE1βの野生型、変異型(dominant negative)をそれぞれ誘導的に発現する安定なHeLa細胞を取得し、誘導後における小胞体ストレス応答について解析した。それぞれの細胞をTet offの培地に変えると、ヒトhlRE1の転写レベル、蛋白レベルでの誘導が認められ、誘導されたhlRE1蛋白質は主に小胞体・核膜に在局した。hlRE1αの発現は、小胞他シャペロンであるBiPの転写レベルでの誘導を起こしUPRに関わっていることを支持したが、hlRE1βの発現はBiPの誘導を起こさず、細胞のアポトシスを引き起こすことが明らかとなった。また活性化されるために自己リン酸化が必要であることも明らかとなった。この系を用いてhlRE1αとhlRE1βの生理作用の違いを明らかにしていく予定である。
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